サーキット走行では、1周を最短距離で走ることが一番速いように思いますが、そんなこともありません。
アクセル全開で走る時間が長い方が平均速度は高いです。
ということは、レコードラインとは、
「走る距離が短く、アクセルを開ける時間が長い走行ライン」
のことです。
また、車両やタイヤによって多少ラインに違いは出ますが、2輪であればペースが上がると同じようなラインに行き着きます。
レースになると、抜き差しが出てくるので、あえてラインを変えて走る場面が出てきますが、クリアラップでタイムを出そうとするとレコードラインを走ることになるでしょう。
レコードラインを走らなければいけないルールは無いので、自由に走ったらいいのですが、速く安全に走るために先人が見つけ出した王道のレコードラインがおすすめです。
好きなところを走って、タイムが上がらないと言っても「でしょうね」という感想しか出ません。
基本は、アウト・イン・アウトであることは間違いないです。
ですが、大事なことはコーナーは連続しているということです。
アウト・イン・センターなんてラインが最適解であることもよくあります。
次のコーナーまでの距離、右コーナーか左コーナーか、コーナーのR（※1）はどの程度か、などの条件によって最適な走行ラインは変わります。
レコードラインを理解するのに効果的な練習法として、スラロームがあります。
スラロームは、パイロンを設置して左右交互に通過する練習法で、テレビなどで白バイ隊員が練習している様子が放送されたりするのを見たことがあるのでは無いでしょうか。
スラロームは、切り返しや荷重移動など、さまざまなマシンコントロールの基本を練習できる良い訓練ですが、ライン取りの練習にも効果的です。
スラローム練習で意識して欲しいこととして、「スラロームを速くならなくて良い」ということです。
スラロームを速く駆け抜ける技術は、ジムカーナには有効ですが、サーキット走行とは少し毛色の違う技術だと考えています。
あくまでも、サーキット走行のライン取り、レコードラインについて学ぶ機会にしてほしいと思います。
具体的な練習方法は、別記事でアップします。
走行している、しようとしているサーキットのレコードラインが分からなければ、そのサーキットで行われているレースを見たり、先輩ライダーに聞いてみてください。
九州のサーキットで希望があれば、いつか記事にするかもしれません。
次の記事では、ライディングフォームについて書いてみたいと思います。
※1 半径（Radius）のイニシャル、コーナー等の丸みがある部分のことを指します。
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