ある日、今までできなかったことが突然できるようになる。
そんなことがバイクではおこります。
バイクは感覚の乗り物です、イメージや考え方、気の持ちようがライディングにとても影響します。
「いける」「やれる」「できそう」そう感じたことは大体正解です。
「きびしい」「無理そう」「ヤバそう」そう感じたときは大体できません。
乗り手の感覚は思っているより正確に状態を感じることができ、思っても無いことはほぼ実現しません。
「じゃあなんで突然できなかったことができるようになるのよ」と、何か書いていることが矛盾しているように思えるかもしれませんが、前提に練習があるんです。
寝ているだけでレベルアップすることはありません。
練習ありきです。
今回書きたいことは、
練習してレベルアップしていると感じなくても続けてほしい
ということです。
バイクは乗っているだけでも楽しいものですが、八の字や定常円旋回などの単純な練習を繰り返していると飽きるものです。
サーキット走行でタイムを測っていると、自分のレベルが上がっていることを実感でき、やる気も湧いてきますが、実力の目安が分からず、どの程度レベルアップしているか実感できないと、面白く無いですよね。
ですが、単純な練習を繰り返し練習することは、高速域でのマシンコントロールに役立ちます。
思考を経由せずにアクセル・ブレーキ・体重移動といった操作を、反射で行動できるようになるまで練習するには、長い時間練習することが必要です。
おすすめの練習方法をいくつか紹介します。
- パイロンを置いてスラローム
【目的】
自分の走行ラインを見定め、通過できるようになる。
【練習のコツ】
パイロンの数は10個以上。
ジムカーナの技術を練習しているわけでは無いことを忘れずに。
ペースを上げた時に後半バイクを曲げるのが辛くならないライン取りを意識する。
慣れてきたら(飽きてきたら)左右にオフセットしてより難しくしてみる。
クリッピングポイントを明確にする。
基本的にリーンウィズ。
リアブレーキを使わない(ペースを上げることが目的ではないため)。 - パイロンを2つ置いて八の字走行
【目的】
バイクの切り返しを反復練習することで、無意識レベルまで切り返しの動作を定着させる。
【練習のコツ】
ハングオンして良い。
次のコーナーにアプローチしやすいラインを探す。
最短距離ではなく最適距離で回る。
早く回ることが目的では無い。
ツナギを着て膝擦りの練習を兼ねて良い。
目が回ったら休憩。 - 定常円旋回
【目的】
自分のバイクをバンクさせる感覚を掴む。
【練習のコツ】
ハングオンして良い。むしろハングオンの練習にも最適。
円の大きさを変えながら走行しても良い。
バンク量を変えながら走行。
アクセル開度を一定に旋回する。
目が回ったら休憩。 - 急制動
【目的】
自分のバイクがどれだけのブレーキ性能があるか身に付ける。
【練習のコツ】
飛び出しの無い広い場所で行う。
ブレーキをかける強さを変えながら、どの程度止まるか調べる。
停車するまで減速しても良い。
別に急でなくても良い。
リアだけ、フロントだけといった練習も有り。 - ストップウォッチを使ってサーキットをイメージ走行
【目的】
サーキットの走行リズムをイメージし、イメージと実態の差を減らす。
【練習のコツ】
きちんとストレートの速度を意識する。
初めは1周が短いコースから。
焦らない。
なんといっても無料!タイヤもガソリンもブレーキパッドも減らない。
単純な練習にも工夫を凝らすと飽きも来ず楽しめます。
繰り返し練習しても、レベルアップを実感することは滅多に無いと思います。
めげずに続けると、ある日実感できる日が来ます。
それはサーキットのタイムが縮んだということかもしれませんし、苦手だったコーナーが楽しくなる瞬間かもしれません。
目的を持たずに行う練習ほどもったいないものはありません。
お金も時間も有限です。
せっかくならかけたコストに見合った成果を得られるよう、この記事が役立てば幸いです。
ではまた、次の記事もよろしくお願いします。
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